俳優の佐藤浩市さん(58)が映画「空母いぶき」のインタビュー記事の中で、自身が演じる総理大臣役について語った内容がネットで炎上している。「ストレスに弱くてすぐお腹を下してしまうという設定にしてもらった」という佐藤さんの発言に「潰瘍性大腸炎を患う安倍総理を揶揄しているのではないか」と批判の声が続出しているのだ。
問題になったのは、某国の武装集団に日本の島が占領され、総理大臣が戦闘開始か否かの決断を迫られるシーンだ。原作では総理大臣がプレッシャーからトイレで嘔吐するが、佐藤さんはお腹を下すという設定に変えた。
「何が正解なのか葛藤する総理の内面を表現したかった」
ビッグコミック5月25日号に掲載されたインタビュー記事で、佐藤さんは「彼(総理)はストレスに弱くてすぐお腹を下してしまうっていう設定にしてもらったんです。だからトイレのシーンでは個室から出てきます」と語っているが、これが一部のネットユーザーのお気に召さなかった。「安倍総理への揶揄だ」「この病気で苦しんでいる人がたくさんいるのに」「気の弱い総理ってなんだよ」などと批判が起きているのだ。
さらに、総理大臣役を演じたことについて、佐藤さんが「最初は絶対にやりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感がまだ僕らの世代の役者には残っているんですね」と答えたことに対しても批判が。「体制側って?」「気に食わないならやらなきゃいいのに」「作品に罪はない。嫌なら引き受けるな」などの声が上がっているのだ。
一方で、映画はまだ公開前で、こうしたネットの書き込みをしている人のほとんどは映画の内容を知らない。
批判が殺到したことについて、佐藤さんの所属事務所は「コメントを出すことはありません」としている。ただ、佐藤さんはインタビューの中で、こうも言っている。
「少し優柔不断な、どこかクジ運の悪さみたいなものを感じながらも最終的にはこの国の形を考える総理、自分にとっても国にとっても民にとっても、何が正解なのかを彼の中で導き出せるような総理にしたいと思ったんです」