秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまの机の上に刃物が置かれていた事件で、休校になっていたお茶の水女子大学付属中学校(東京都文京区)の授業が13日(2019年5月)に再開された。
11日に開かれた保護者会には紀子さまも出席した。学校は事件について謝罪、事件の経緯や改善策を説明したが、学校側の危機管理に保護者からは疑問の声が相次いだという。
生徒のいたずらと思って110番をためらった?
事件当日の4月26日(2019年)、刃物が置かれたのは正午頃と見られているが、学校が警察へ通報したのは午後6時20分。「発見から通報まで遅すぎる」という保護者の声に、学校側は「危ない物かどうか確認していた」と説明した。刃物は「一見して何かよくわからないように加工されていた」という話から、ある保護者は「生徒が作った工作物だと思ったのかも知れない」と推測する。
事件から24時間たった翌27日の昼頃に事件は報道されたが、この時点ではまだ保護者への連絡はなかった。夕方になってようやく、学校から保護者に事件についてのお詫びのメールが届いた。報道で初めて事件を知ったある保護者は「先に学校から連絡すべきだったのでは」と不信感をあらわにした。
さらに、10日に開かれた宮内庁の定例会見でも、驚きの新事実が。加地隆治皇嗣職大夫が「事件を把握したのは翌日の朝だった」と明かしたのだ。ここで初めて、秋篠宮家側にも連絡が行き、何も知らずに長野に行っていた悠仁さまは予定を変更して戻られたという。
気象予報士の石原良純は「生徒のイタズラだった場合などを考えると、いきなり警察に持っていくことはできない。『生徒を守る』という学校の在り方も分かります」と学校側に理解を示す。
「宮内庁や皇宮警察との連絡パイプを生かすべきだった」
一方、皇室ジャーナリストの山下晋司氏は違う。「110番通報を躊躇するのは分かるが、悠仁さまは9年間通われているのだし、宮内庁や皇宮警察との連絡パイプがあるはず。まずは相談すべきだった。認識が甘かったとしか思えない」と学校側を批判した。
事件では、工事関係者を装った長谷川薫容疑者(56)が中学校に侵入し、およそ20分間校内にとどまっていたことがわかっている。
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「学校だけで決められなかったのが一番大きかったんでしょう」
山下氏「だから相談すればよかったのにな、と思います」
石原「相談をすると、学校内のことだけでなくなってしまうという先生の思いも分かります」
山口真由(米ニューヨーク州弁護士)「有事は必ず想定しないといけないですよね。学校側は、こういう場合どうするかを相談の上、あらかじめ決めておくべきでした」