陸上の女子やり投に新星が現れた。きのう6日(2019年5月)、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた木南道孝記念陸上・女子やり投に出場した北口榛花(はるか、21歳 日本大学)選手の5投目。パワフルなフォームから投げられたやりは日本記録を示す赤のラインを大きくオーバー。その瞬間、北口選手は握りこぶしを大きく突き出し、ジャンプしながら全身で喜びを爆発させた。
鼻血でリラックス、好記録を引き出すメンタルの強さ
記録は64メートル36センチ。これまでの日本記録を56センチも更新し、今年ドーハで開催される世界選手権や、2020年の東京オリンピック参加標準記録もクリアする衝撃の一投となった。
北口選手は試合後のインタビューで「今日は朝から鼻血がとまらなくて、アップ中も途中で鼻血が出て大変だったけど、いい意味でリラックスできた。走っている最中に向かい風を感じたので、いつもよりもっと前に進もうという意識で投げた。そしたら(日本新が)出ました」とコメント。派手な喜び方の質問には「いつも怒られるんですけど、あれが自然体の私」と屈託のない笑顔を見せた。
学生時代にやり投で国体準優勝の経験もあるタレントの照英さんは「彼女はパワー型。助走は荒削りに見えるが、やりを投げる腕の強さがすごい。助走のスピードを上げていけば記録は大いに出る可能性がある」と語る。