雑誌の休刊・廃刊が相次ぐ出版不況のなか、「主婦のバイブル」といわれる人気雑誌がある。晋遊舎が発行し、テストする女性誌を名乗る月刊「LDK」だ。創刊から4年で約20万部を突破した。「non・no」が約18万部、「Can Cam」が約12万部、「婦人画報」は約9万部の発行部数だから、とび抜けている。
編集内容は、ファッション、キッチン用品、弁当おかずのレシピなどの商品格付けで、いいものはベタ褒め、ダメなものはコテンパンに批判するというメリハリがウケている。
広告や商品提供は一切なく、編集部員が店ですべて購入
どのように商品検証をしているのか。「ビビット」が編集部を取材に行くと、ちょうど「柿ピー」のコストパフォーマンスを調べていた。商品ごとに1袋の柿とピーナッツを1つずつ数え、値段と比べでどれがお得かを決める。
キムチは、料理研究家とフードコーディネーターに食べてもらい、「生臭さに絶句」「辛さがほどよく味に深みがある」などストレートに評価してもらう。フライパンの表面を1000回こすって、耐久性を調査したりもする。
長恵理子編集長は「広告が一切入っていないので、メーカーさんに遠慮せずに忖度なく書いちゃいます」と話す。商品も編集部員が店頭に出て経費で購入する。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト