ふるさと納税「返礼品」が届かない!福岡・直方市に抗議殺到し副市長は涙の謝罪

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   福岡県直方市でふるさと納税の返礼品であるiPadなど人気家電が届かないトラブルが発生し、「詐欺じゃないのか」などと苦情が殺到している。未発送の件数は1300件にのぼり、直方市はきのう9日(2019年4月)に緊急会見して謝罪した。

   届かないと苦情が寄せられているのは、2万2900円の高性能トースター(6万2000円の寄付金の返礼品)、4万5800円のApple Watch(13万円の寄付金の返礼品)、4万8800円の2018年春モデルのiPad(14万円の寄付金の返礼品)の3つだ。1か月以内に返礼品を届けるとして、昨年12月(2018年)に寄付を募ったところ、8040件の申し込みがあり、約11億円が集まった。

   直方市は返礼品の調達や発送について、佐賀県にある業者と契約したが、申し込み件数が想定をはるかに上回ったため、返礼品を調達できず、今でも1300件が未発送となっている。三原ゆかり副市長は「せっかく直方市のためにと寄付をいただいた方々に申し訳ありません。最後まで誠心誠意対応したいと思っています」と涙を流して謝罪した。市では今後、返礼品をほぼ同額の商品券に変更して発送する。

自治体側は6月の規制強化前に駆け込み需要狙い

   背景にあるのは、総務省によるふるさと納税制度の見直しだ。過度な競争を防ぐため、返礼品の金額を寄付額の3割以下にすることや、返礼品を地場産品に限ることなどを盛り込んだ法律が今年6月(2019年)から施行される。ふるさと納税に詳しい神戸大学大学院の保田隆明准教授は「こういう(家電製品)返礼品を提示した時点で、駆け込み需要を狙っていたのだろう」と指摘する。

   直方市の寄付金の総額は2017年度は3000万円だったが、2018年度は15億円にのぼった。家電を返礼品に入れたことで寄付が跳ね上がったとみられる。

   松田丈志(競泳元日本代表)「僕もふるさと納税をやっていますが、食品を頼んで、いつ届くのかなあと楽しみに待っています。家電だと、遅くなると次のモデルも出てしまうということで難しいんでしょうね」

   小島慶子(タレント)「もともと地方を応援するためにできた制度ですし、あまり直方市を責めるのはかわいそうかなと思います。いいものがもらえるから、というのではなく、初心に帰って応援したい自治体を選びたいですよね」

文   キャンディ
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