ロボットで保育園が変わるかもしれない。保育士の負担を軽減し、保護者に安心を与える保育ロボを、東京・池袋の認可保育園「あい・あい保育園」で取材した。
保育ロボの名前は「ビーボくん」。ちょうど園児ほどの背の高さで、保育園の玄関に立っている。園児たちが登園し、専用のキーホルダーをビーボくんの胸のセンサーにタッチすると、1人1人を認識し、「オハヨウ、カイルクン。キョウモタノシイイチニチニシヨウネ。サクラガマンカイ、キレイダネ」などと話しかける。
ビーボくんはあいさつをするだけではない。各園児の登園、降園時間を記録し、延長保育料などを自動算出するほか、園児の人数に応じた保育士の勤務シフトも作成する。髙山京子園長は「保育士の業務の軽減になり、子どもにじっくりかかわれる時間が増えて心のゆとりができたと思います」と話す。
園児の給食の食べっぷり、遊び時間、昼寝もしっかりデータ化
昼寝をしている園児たちの服にセンサーをつけておくと、体温や体の向き、呼吸数などのデータをビーボくんが10秒ごとに受信し、保育士は手元のタブレットで園児たちの様子を把握できる仕組みになっている。保育施設などの死亡事故は睡眠中が7割以上を占めており、「人の目とセンサーでダブルチェックできるので安心です」と保育士は話していた。
お迎えのときも、専用のキーホルダーをビーボくんにかざすと、「キョウノキュウショクハ、フリカケゴハン、アツヤキタマゴ、ブタニクトカボチャノニモノ、ミソシル、リンゴダッタヨ」と保護者に報告する。母親は「夜ごはんは何を食べさせようかなと思っているときにこれを聞けると、同じものを食べさせないようにと気を付けています」と話していた。
さらに、「10時間3分アソンダネ。キョウハ2時間13分ネタネ」ということも報告するので、「先生たちに、今日どのくらい寝たかとか聞かなくても教えてくれるので便利です」と別の母親は話していた。
AI化で一人ひとりに合った遊びを提案
この保育ロボ、レンタル料は月5万円で運用コストが1万3000円。年間にすると約70万円かかる。進化を続けており、検温センサーをつけることによって、今後は園児が近づいただけで体温を測り、熱があると保護者に連絡する仕事もできるようになるという。AIで子どものデータを分析して、それぞれの子どもに適した遊びを提案することも可能だ。
司会の加藤浩次「これ、おもしろいねえ」
ちょうど今も子どもが保育園にいるという犬山紙子(イラストエッセイスト)も、「子どもが寝ている間にチェックしてもらえるのは本当にありがたい。待機児童問題の解決にもつながるのではないでしょうか」という。
近藤春菜キャスター「子どもも楽しいし、保育士さんもお母さんも助かって、いい事づくめですよね」
加藤「健康管理までしてくれるなら、1人暮らしの高齢者宅など、1家に1台ということにもなってくるかもしれませんね」