ロシアで女性教師が水着姿をSNSに投稿したところ、保護者から猛抗議を受け、先月(2019年3月)、退職に追い込まれた。これに、ロシア中の教師たちが「教師だって人間だ」と次々と自分の水着姿を投稿する騒ぎとなっている。
ロシア中部のバルナウルの教師タチアナ・クフシンニコワさん(38)が、趣味の寒中水泳のときに撮影した丈の短いワンピース姿や水着姿の写真をインスタ投稿すると、生徒の母親から校長に「今の先生はこんな格好をするの?」と苦情が寄せられた。
タチアナさんによると、学校の責任者から「こんな服を着て写真を撮るのは売春婦だけ」「誰を誘惑するのか。教師の名をかたる資格はない。学校の評判を汚すものだ」などと非難され、退職願を出すよう要求されたという。多くの保護者がタチアナさんを擁護して署名活動も行われたが、結局、退職した。
教育行政機関も看過できず再就職先あっせん
この騒動がメディアで大きく取り上げられ、思わぬ反響を呼んだ。数千人の女性教師たちが、「教師だって人間だ」と自分の水着姿をインスタグラムに投稿したのだ。その1人、アナスタシヤさんは「スッキリ」の取材に、「(学校や保護者が)こんな風に教師に接するのは間違っていると思いました。私は正義感をもって写真を投稿しました」と話した。
現在、関連する投稿は1万6000件以上にのぼり、タチアナさんに対しては地元の教育行政機関の取り計らいで複数の異動先が提示されているという。
日本の学生たちに話を聞いてみると、「先生だとしても1人の人間だから、SNSで差別しなくてもいい」という肯定的な意見の一方で、「生徒としてはあまり見たくない姿」という声もあった。
菊地幸夫(弁護士)「プーチン大統領だって、肉体美をカレンダーにさらしてますよね」
司会の加藤浩次「SNSは難しいですね。でも、今回はSNSがあって拡散したから、学校に戻れることになったということですね」