高齢者に譲るべきか、子ども優先か――バス座席でおじいちゃんと母親が罵り合い

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   高齢男性が子どもが座っているバス座席に、無理やり座ったことで子どもの母親らと言い争いになった。そのトラブルの様子を乗客が撮った動画がSNSに投稿され、490万回も再生されてさまざまな意見が飛び交っている。

   先月29日(2019年3月)午後6時ごろ、横浜市内を走るバスで、右窓側先端の1人掛け座席に座っていた子ともの隙間に、73歳の高齢男性が無理割りこんで座った。すかさず、母親とみられる女性が「あなたムリヤリそこに座ることはないでしょ。ちゃんと言葉でいえばいいんですよ」

   男性「じゃどうやって座れっていうんだよ」

   女性「あなたこの子といくつ離れているんですか」

   男性「関係ないやんか、そんなこと」

   女性「50以上離れているんだからあなたは、絶対に」

   男性「なんでこんなチンピラが座っとってな、なんで俺が立たなあかんねん」

   女性「あなたね、子どもに対してチンピラって言う、その言い方はないです。本当に頭にきました。あなたが常識ないんでしょ。みな思ってますよ、あなたが間違っているって」

   互いに、なかなかの権幕だ。

どっちもどっちか・・・声掛けあってればなんということない話

   二つ後の座席に座っていた女性は、「見た感じは、お祖父ちゃんとお孫さんが座っている感じ。そのくらいにしか見えなかった」と話しており、大人と子どもと並んで座れない狭さではなかったようだ。

   国際政治学者の三浦瑠麗は「『座らせてくれる?』みたいな挨拶もないし、1人掛けの席に息子にピタッと座られたら基本的に危機感を感じるでしょうね。それに対し、ああいう言い方をするかどうかは別にして、年齢別の対立がある。高齢者は自分に席を譲るのは当然だと思う気持ちがあるから、強いやり取りになったんでしょうね」

   65歳以上が3人に一人という高齢化の一方で、少子化がもたらす子どもへの過保護。世代間の感情的なもつれがたまたまバスの中で出現したように見える。

文   モンブラン
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