選抜高校野球はきのう3日(2019年4月)に決勝戦が行われ、東邦(愛知)が習志野(千葉)を寄せ行けず、平成最後の優勝校となった。このセンバツで習志野が注目されたのは、何度も逆転勝利した粘りだけでなく、吹奏楽部だ。迫力ある演奏は「美爆音」と呼ばれ、「応援団の統率された美しい動きが華やかさを演出した」として、大会本部が選ぶ応援団賞の優秀賞に輝いた。
習志野高校吹奏楽部は1962年の創部で、部員は205人。全日本吹奏楽コンクールで23回も金賞に輝き、「東の横綱」と呼ばれる名門校である。演奏はDVDにもなっており、習志野市が販売しているほどだ。
美爆音の秘訣について、吹奏楽部の前顧問の瀧山智宏さんは「高音ほど響きやすく音が割れやすいが、部員は音が割れる限界を把握しているので、ギリギリまで攻めた演奏が可能になるんです」と説明する。
地元市民はみんな口ずさめるオリジナル曲「Let's Go 習志野」
応援歌のなかでも人気なのは、チャンスの時に演奏する「Let's Go 習志野」。1975年に当時の部員が作曲したオリジナル曲だ。市民の間にも浸透しており、街で聞くと、みんながメロディを口ずさむことができた。「家が近所なので、普段の吹奏楽部の練習で聞こえてきます。美爆音というだけあって、心地いいですね」と男性は話していた。
大会期間中、吹奏楽部約150人はそろいのえんじ色のTシャツに身を包んで連日スタンドで懸命の応援を続け、決勝戦を習志野市のパブリックビューイング会場で見守った吹奏楽部員の母親は、「全員野球の中に、吹奏楽部も入っていると思います。相当に筋肉痛になっていましたし、野球部と同じように吹奏楽部も一生懸命練習していたと思います」と話していた。
モーリー・ロバートソン(ジャーナリスト)「Let's Go習志野のメロディは、ナイジェリアの有名なミュージシャンの曲に似ています」
阿部祐二リポーター「もう1つの甲子園ということです」