これこそ「翔んで埼玉新聞!」 新元号「令和」の号外競争で東京の大手新聞に圧勝

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   「死ぬ!死ぬ!死ぬ!」「押さないで!」「押すなと言ってんだろ!」

 

   1日(2019年4月)正午過ぎ、「号外の聖地」といわれる東京・新橋。新元号を発表する号外を求める人たちで大パニックになった。だが、号外競争はここだけではなかった。埼玉県唯一の地方紙「埼玉新聞」でも熱い戦いが行われた。

「生まれも埼玉、小中高大学も埼玉」の編集長の心意気

   「全国紙よりも早く、埼玉県民に『令和』を届ける」と、吉田俊一・編集管理幹は意気込んでいた。吉田さんは「生まれも埼玉、小中高学校、大学も埼玉、埼玉のために何かしたいと埼玉新聞に入った」という人だ。全国紙に遅れを取るわけにはいかない。これまでも「埼玉西武10年ぶりV」「熊谷で41.1度」などの号外をリードしてきた。

    「令和だ!」。午前11時41分、予定稿に「令和」を入れて出典を待つ。埼玉には、「行田市さきたま古墳公園」や、万葉集に詠まれたことから万葉モニュメントが多い小川町など、万葉集とゆかりが深く、字は違うが「麗和」という地名もある。

    「令和」の発表から14分、誤字脱字を確認して「OK」、そして20分に号外完成。号外を運ぶバイクが走った。

    午後0時52分、大宮駅に到着。待ち切れなかった人たちが一斉に取り囲む。他の新聞社の姿は見えない。埼玉新聞が一番乗りだ。人が多すぎて手が足りないので専務取締役も応援に駆け付けた。2番目に朝日新聞がやってきたのは20分後だった。「人が待っていてくれるっていうのが本当にうれしいですね」と号外担当者の笑顔がこぼれる。

    キャスターの堀尾正明も埼玉育ちで浦和高校の同窓生だ。「埼玉に風が吹いていることは本当に身にしみています」。地味といわれる埼玉にブームが起こるかもしれない。

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