春休み特別企画でレギュラーコメンテーターのお笑い芸人、古坂大魔王がタイの「世界のゴミ捨て場」を取材した。ゴミ処理場だが、世界中からプラスチックごみが運ばれてくる。
首都バンコクから車で1時間余りのところにあり、ゴミが見渡す限り野積みにされている。1日1500トンのゴミが集められ、それが10年間放置され、許容量はすでに超えている。
車から降りたとたん、古坂は「ウッ、なにこれ?」胸を押さえる。分厚いマスクを通してひどい悪臭が襲ってきたのだ。「本当に臭い。危険を感じる」
その中で、分別作業を行う人がいて、傍らには連れてきた子どもたちがゴミを投げて遊んでいた。地元自治体の担当者は「子どもへの影響は否めません。でも、こうしなければ生活できないんです」と話す。
日本など世界中が押し付け
リサイクル工場の担当者は「これはタイのごみではないんですよ。海外からリサイクルとして送られてきた輸入ごみです。でも、リサイクルできないごみが多い」と説明した。
3年前に中国がプラスチックごみの輸入を禁止して以来、タイなどの東南アジアの国が受け入れるようになった。仕事がなくなった中国の企業が次々とタイに進出し、選別せずに何にもかも受け入れるようになったという。処理に困ったタイ政府は、2021年までに輸入禁止を決めているほか、ベトナムやラオスも輸入禁止を検討し始めている。
スタジオに戻った古坂は「『ごみの地獄』って現地の人は言っているんです。もう絶対に行きたくないです」
司会の小倉智昭「これが日本をはじめとする海外からの危険なごみだとすると、考えること多いよね」
2050年には世界の海に漂うプラスチックごみの量が、魚の量を上回るという調査予測が出ている。プラスチックを使わない工夫を含めて、自国で発生するごみは自国で処理すべきだろう。