佐賀県多久市に2年間燃え続けている山がある。地元消防団などがこれまで100回以上も放水したが鎮火せず、徐々に燃え広がっているという。
大竹真リポーターによると、現場はいたるところから白煙が上がり、近づくと「油が混ざったような臭いがしまう」。臭いは付近の住人が、洗濯物を干すのも困るほどだという。
火が強くなると消防が出動し放水するが、いっこうに消えず、昨年(2018年)は49日の降水があったが、それでも消えていなかった。
50年以上も前に積み上げられたくず石炭が発火
なぜ山は燃え続けているのだろう。大竹が山肌の黒い石を見せた。強く握るとボロボロと崩れていく。山の所有者の一人によると、この山は石炭のくず、いわゆる「捨石(ボタ)」を積み上げてできたものだという。多久市は1960年ころまでは炭鉱町だったのだ。
山の所有者の一人が、生えている木を伐採して燃やしたため石炭に火が付いたらしい。付近には民家や有料道路、高校などもある。
大竹「放水しても消えないのは、中で石炭が燃えている状態だからです。白煙は水蒸気だと思われます。中の火を消すために山を掘ると、酸素も入ってしまうので、もっと燃えてしまう可能性があるということです。そのため定期的に放水するしかないのが現状です」
文
バルバス