「『オリンピックおじさん』が亡くなりました」とキャスターの水ト麻美が伝えた。「オリンピック開会式から閉会式まで全部行ったのは世界で俺1人」といっていた「五輪おじさん」こと山田直稔さん。9日(2019年3月)、心不全で亡くなっていた。92歳だった。
山田さんがオリンピックを初めて観戦したのは1964年の東京五輪、38歳だった。それ以来、夏季五輪を欠かすことなく、選手を応援し続け、何と14の大会に駆け付けた。
2度目の東京五輪に夢をはせていたが...
過去4回五輪に出場した卓球の福原愛さん(30)はツイッターで「オリンピック会場の観客席にオリンピックおじさんを見つけると、異国の地でも何故だかほっとしたのを覚えています。大きな大きな声援、ありがとうございました」。
レスリングで3大会金メダルを獲得した吉田沙保里さん(36)は「今度は一緒に東京オリンピックの会場で応援できると思っていたので、とても残念です」。
山田さんのトレードマークといえば、大観衆の中でもひときわ目立つ金色の帽子。10万円もするという帽子には、ある秘密があった。水トアナによると、「2016年10月、『スッキリ』に出演して明かしていました」。
高い帽子なのでスーツケースに入れるのが大変だ。「そこで、ほら」と山田さんが上から押さえるとペチャンコになる。外に取り出して下から押すと、ピンと元の高い帽子に戻る。「そういうことなんだよ」と得意気に話していた。
山田さんが楽しみにしていたのは、もちろん東京五輪だ。「俺の集大成だよ。年も年だからね、地球上の人類の祭典だよね。東京オリンピックは、すごいことになると思いますよ」と話していた。
来月(2019年4月)、お別れの会が行われる予定だ。