17日(2019年3月)に亡くなったロック歌手の内田裕也さん(享年79)が、妻の樹木希林さんや家族について胸の内を明かした映像が残っていた。時期は、希林さんが亡くなってしばらくあと。
椅子にかけ、青いマフラーを首に、いつものサングラスとステッキ。「よく我ながらこの歳までしっかり、なんだかんだあっても立派に生きてきたなと思ったよ。先々週希林さんが亡くなってね......なんか男は難しいよね。泣くわけにいかないし......」
「晩年、2人でハワイに行ったり国内旅行したりしていた」
話している相手は、内田さんと一緒に活動していた音楽集団「カイキゲッショク」のHIROさん。内田さんが結婚の保証人になった人だ。「すごく情の深い、優しい人なんですよ。泣いていたんじゃないですか」といった。
HIROさんが最後に会ったのは、日本アカデミー賞の受賞の日(希林さんが受賞)で、「(娘の)也哉子が出るんだよ」と嬉しそうにいっていたそうだ。
2人と近しい人たちも、「ビビット」にコメントを寄せた。
内田さんと樹木さんが出た結婚情報誌「ゼクシー」のCMを作った箭内道彦さんは「希林さんと話す中で、希林さんは裕也さんを好きなんだなぁと感じていたので、迷いはありませんでした。結婚って何だろうと、お二人を通して問いかけてみたかった」。
映画監督の崔洋一さんは、「晩年、お二人でハワイに行かれたり国内旅行をなさったりしていた」
希林さんが結婚前から通っていた飲食店「魚力」の女将、鈴木佳子さん(75)は、「結婚するのよ、と写真を見せてくれた。希林さんの方が先に惚れたみたいね」という。5年ほど前から、内田さんはこの店に毎日のようにきていたという。「入ってくると、ロックンロールって」。トマトのスライスにソースをかけるのが好きだったという。
「希林さんの具合が悪くなってから、裕也が変わった。表情も優しくなった」。その頃の写真では、確かに裕也さんは穏やかに見える。