大渋滞で救急車通れず死者も 「これは間接的な殺人だ!」中国で多発する緊急レーンの違法占拠

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   辺りが暗くなった道路で、泣き叫びながら車に向かって土下座する女性。15日(2019年2月)に中国安徽省の高速道路上で撮影されたこの動画が今、中国で物議を醸している。

   実はこの女性、ひき逃げされた父親に付き添い、救急車に乗っていた。しかし、救急搬送の途中で大渋滞に巻き込まれ、車一台一台に土下座をして回っていたというのだ。

「救急車を通して!」泣きながら土下座するケガ人の家族

   右側通行の中国では、高速道路などの一番右の車線に「緊急レーン」が設けられていて、常に空けておかなければならず、違反すれば罰金を課せられる。しかしこの時は緊急レーンまで車が溢れかえっていた。通常は5分で着く道が30分もかかり、残念なことにこの父親は、この日の夜亡くなった。

   中国ではこのようなケースが後を絶たない。

   8日には湖南省で救急車が渋滞に巻き込まれ、3キロの道で40分もかかる事態に。この時の救急車の運転手は「緊急レーンは命の通路であり、占拠すれば救助が遅れる。これは間接的殺人だ」と訴えた。

   こういった救急車トラブルは日本でも起きていて、他人事ではない。対面通行では道路の左側に寄る、二車線同じ方向の場合、状況によって右側車線の車は右側に寄り、道路の真ん中を空けなくてはならない。

   司会の小倉智昭「要はその場に応じてどうしたら救急車やパトカーが通りやすくなるか考えること。簡単なことだと思うけどね。映像の女性は気の毒です」

   中江有里(女優・作家)「一台一台に土下座してもどうにもならないとは思うけれど、気持ちとしては切実ですよね」

   キャスターの伊藤利尋「救急車については、命の道を空けるんだという気持ちを持たないといけません」

ピノコ

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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