24日(2019年2月)、天皇陛下の在位30年を祝う記念式典が東京・国立劇場で行われた。退位まで2か月あまり、陛下は時おり声を震わせながら国民への感謝の思いを込めたお言葉を述べた。
沖縄出身の歌手、三浦大知さんが、天皇陛下が作詞、美智子さまが作曲された「歌声の響(ひびき)」を歌うと、陛下は平和への思いを語った。
日本が戦争に巻き込まれることはなかったが、自然災害が相次いだ平成。被災地を訪れてきた陛下は「けなげに耐え抜いてきた人々、そして被災地の哀しみを我がこととし、さまざまな形で寄り添い続けてきた全国の人々の姿は私の在位中の忘れ難い記憶のひとつです」と述べた。
原稿を読み間違えた天皇に、美智子さまはすっと手を差し伸べ...
途中、原稿を読み間違える場面があり、傍らにいた美智子さまがすっとフォロー。フジテレ宮内庁担当の宮﨑千歳記者は「いつも一番近くで一番サポートされているのが皇后さま。陛下も全幅の信頼を寄せていらっしゃるのが感じられた場面でした」と話す。
平成は、陛下が「国民の象徴としての天皇像」を追い求めてきた時代でもあった。その難しい旅路と先の世代への思いを、陛下はこう表した。
「憲法で定められた象徴としての天皇像を模索する道は果てしなく遠く、これから先、私を継いでいく人たちが、次の時代、更に次の時代と象徴のあるべき姿を求め、先立つこの時代の象徴像を補い続けていってくれることを願っています」
司会の小倉智昭「『日本国の象徴である』という言葉、とても分かりにくいですよね」
古市憲寿(社会学者)「くしくも同じ日に、沖縄の基地問題で県民投票がありました。政治って、ともすれば国民を敵と味方に分断してしまうことがあります。(陛下は)ずっと沖縄に寄り添ってきた方でもあり、政治とは違う次元で、(国民を)統合されてきたというか...。沖縄を含めた日本中の人々に寄り添ってきた30年間だったのでしょう」
宮﨑記者「『活動と立場は一体だ』というすごく強い思いを持って、国民とともに歩んできた30年でした。でも課題はまだ残っているので、その難しい旅路を次の世代の皇太子さまが歩んで行ってほしいと願っているのだと思います」
ピノコ