倒壊寸前なのに壊すに壊せない廃墟マンション―近隣住民は「いつまで放っとくのか!怖い」

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   滋賀県野洲市に倒壊寸前の廃墟マンションがある。約20年間も放置されていて、マンションの所有者は「早く解体したい」としているが、解体できない複雑な理由があるようだ。

   築47年の3階建ての鉄筋コンクリート造のマンションで、かつては賃貸用として使われていたが、20年ほど前から借り手がなく廃墟となっていた。昨年6月(2018年)の大阪北部地震や昨年9月の台風21号で、外壁や内壁の一部が崩れ落ちて中が見える状態となっている。隣の敷地にトタン板が落下したこともあった。

   マンションの鉄骨に使われた吹き付け材から、肺がんなどを引き起こすアスベストが基準値の284倍も検出されており、近隣住民はマスクが欠かせない。「いつまでほっとくんだろうなと思っています。子どもが小さいのでアスベストとかは怖いですね」と近くに住む男性は話す。

築47年・・・共同所有者に連絡と入れず

   なぜマンションは放置されているのか。所有者の男性によると、マンションには管理組合や管理会社などはなく、定期的に維持管理も行ってこなかった。「今のマンションだと管理人がいて、共益費や修繕費を集めたりしますが、そういうこともされていなかったのが一つの要因です。早く解体したい。醜いですわ」と話す。

   解体には共同所有者9人全員の同意が必要だが、9人のうち1部屋を所有していた法人が倒産して連絡を取れないのだという。

   野洲市は行政代執行へ向けた手続きを進めているが、解体費用に約4000万円がかかり、予算の承認などがあるため、取り壊し時期は早くても今年11月になる見込みだ。解体費用は野洲市が立て替え、その後、所有者に請求するという。

文   キャンディ| 似顔絵 池田マコト
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