クルマ盗難の最新技術「リレーアタック」が怖い 白昼堂々、持ち主の目の前でも盗むテクニックとは

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   車の盗難に新たな手口が現れた。「リレーアタック」といって、超高級車のスマート・キーのロックを、わずか2秒で解除してしまう。盗んだ車のほとんどが輸出されてそれっきりだ。

   栃木県のある男性は700万円のランドクルーザーを夜中に盗まれた。エンジン音がしたので外を見ると、走り去るところだった。警察は「リレーアタックだろう」といったという。

電波をキーに飛ばし、2秒で開錠してしまう

   この手口が最初に確認されたのは昨年9月、東大阪市だった。車庫にあった防犯カメラが犯人と手口を捉えていた。

   リュックサックのようなものを胸につけ、手にアンテナらしいものを持った男が玄関口に立った。わずか2秒で車のライトがつき、ロックが解除された。たまたま通りかかった車の持ち主の友人が、不審な3人を見とがめて声をかけたため、男たちは逃げた。玄関ドアからキーまでは約1メートルだった。車は、1300万円のレクサスだ。その一週間後と二週間後にも盗まれそうになり、持ち主は4回目があるのではないかと警戒している。

   車のスマート・キーは、車から1メートルくらいで働く。この盗難の手口は、特殊な装置を使って、車からの微弱電波を増幅して離れたところにあるキーへ飛ばし、キーからの返し電波を車にリレーする。車の近くとキーの近くに人を配置すれば2秒で解錠されてしまう。

   自動車盗難対策を呼びかけている民間の団体「自動車盗難情報局」の撹上智久代表は「スマート・キーと車をリレー中継する。周りに人がいても自然にできる」という。スーパーやレストランの駐車場、コインパーキングなどで白昼堂々、しかも持ち主の目の前でも可能だ。

   番組は「窃盗団の手口を知る人」を探し当てた。もちろんモザイクだが、「装置を作るのは簡単。トランシーバーを改造するのと同じで、市販の部品でできる。装置は300万円くらいで売っている」という。

   撹上さんによると、欧米では8、9年前から確認されているが、日本で確認されたのは昨年。一昨年盗まれた1万台のうち4割が「リレーアタック」とみられるが、証拠がなかった。警察もまだ十分把握していないらしい。

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   要は、キーから出る電波を遮断すればいいのだが、電波遮断ポーチというものがある。元は、病院などで携帯の電波を遮断するものだったが、有効だそうだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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