大型トラックに15分間にわたってあおり運転をされた静岡県浜松市の男性会社員Aさん(28)が、きのう5日(2019年2月)、映像とともにその時の恐怖を「ビビット」に語った。
被害にあったのは先月(2019年1月)26日で、静岡県袋井市の国道に側道から合流したところ、後ろから来たトラックが接近し、クラクションを鳴らし始める。Aさんが右側に移動すると、トラックも右車線に移動し、そのまま10分間もクラクションを鳴らされ続けたという。
「普通に合流したつもりだったんですけど、それが気に入らなかったようです。あおり運転で亡くなった人もいたので、そうはなりたくないなという気持ちでした」とAさんは語った。
後部座席にいた妻が撮影したスマートフォンの映像では、トラックが接触寸前まで接近し、運転手が中指を立てて威嚇する様子も映っていた。
その後、道路が渋滞してAさんが停車すると、トラックも追い越して停車して、運転手が降りてきた。Aさんは「車の鍵を閉めて、家族に何もないことを祈りました」
トラックの運転手は、「殺すぞ、出てこい」などと叫びながら車の窓ガラスをたたいたり、車を蹴りつけたりしてトラックに戻って行ったが、Aさんの車はミラーやバンパー部分が破損した。
「恐怖しかなかったですね。何度も扉が閉まっていることを確認しました。周りの車の運転手がこちらを見ていたので、助けてくれないかなとは思いました」(Aさん)
警察に被害届出したら上司が来て謝罪でごまかし
映像を見た日本交通事故鑑識研究所の大慈彌拓也氏は、「最接近していた時は車間距離は1メートルちょっとでした。何かあった時にはすぐ追突してしまうような状況でした」と分析する。
Aさんは映像とともに警察に被害届を提出した。すると、2日後にトラックの運転手の上司がAさん宅を訪れ、「運転手を解雇した」と謝罪し、運転手からのおわびの手紙を手渡した。「一時的な感情によりあおり運転をしたこと、申し訳ございませんでした」などと書かれていたが、Aさんは「何も伝わってこないですよね。書かされたという印象しかないですね」と話す。
司会の国分太一「ドライブレコーダーもあって、証拠が残るにもかかわらず、あおり運転は減っていません」