〈超人女子とズケ女プレゼンツ 超人女子戦士 ガリベンガーV〉(テレビ朝日系)
女性トーク番組がいきなりVチューバーのお勉強番組に衝撃変身!

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   この番組は元々「超人女子」(2017年10月~2018年9月)という、筋肉女子のNo.1を決めるスポーツ番組だったのだ。しかし昨秋2018年9月に、「超人女子とズケ女」という、すごい仕事をした一般女性に、女性芸能人がズケズケ質問していくトーク番組に変貌。

   さらに今年(2019年)1月17日からは、「超人女子とズケ女プレゼンツ超人女子戦士ガリベンガーV」という、バーチャルユーチューバー(Vチューバー)が地球にはびこる難問の答えを科学的に学ぶお勉強番組になった。なんという変わり様で本当にビックリ。タイトルも全てに「超人女子」と付いているが、それぞれその解釈がまるで違うのが面白いといえば面白い。

「オーロラは日本で見ると何色に見える?」がテーマ

   「ガリベンガーV」はタイトルも70年代頃のロボットアニメを意識しているようで、テーマ曲とナレーションも水木一郎が担当。10年ほど前にフジテレビ深夜にやっていた「FNS地球特捜隊ダイバスター」もちょっと近いかも知れない。「ダイバスター」は研究テーマが本当にくだらなかったが、「ガリベンガーV」はそれが真面目な疑問になっている。1月24日の第2話では「オーロラは日本で見ると何色に見える?」がテーマだ。

   番組セットは教室を模しており、生徒役としてVチューバー3人のCGが座っている。教官役かつ進行役がバイきんぐ小峠で、さらに専門家の先生1名が、疑問への道筋を丁寧に解説する構成だ、何げに同局の「林修の今でしょ!講座」に似ており、解説もかなりしっかりしていてタメになる。

   しかし当然、林先生らと違ってTVの常識が通用しないVチューバー。冒頭は現実の教室さながらVチューバーの電脳少女シロを中心に「お台場の『お』って丁寧語?」とか、「小峠さんのこと知っている?知らないままでいいよ」と言いたい放題。でもこういうシーンこそ小峠のツッコミが冴える。小峠以外でこんな上手く処理できる人いるのだろうか?

もっとVチューバーのキャラを活かせたらいいが...

   とはいえ今回は授業の本編は割と脱線せず、ゆるくともかなり真面目に進行していた。もっと学級崩壊しても面白いと思う一方、これはこれで見やすくて良いのかも? 企画が斬新すぎて、正直正解がわからない。ただこんなTVの枠でやると、Vチューバーも中の人や性格付けは決まっているので、いかに細かいトークや発言で目立てるかという意味で、普通の芸能人と変わらないなと思った。

   漠然とだが、もっとVチューバーも番組で爪痕を残せるようになったら良いし、番組側も上手くVチューバーのキャラを活かせたら良いなと思う。この番組もしばらく続けることで、そこら辺の正解をいつか導き出せるかも知れない。

   (テレビ朝日1月24日(木)深夜1:29放送)

鯖世傘晴

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