こんなパクリってアリか! ティラミスをめぐる商標戦争、日本では珍しい露骨さ

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   森圭介アナが、小さなビンを2つ見せた。どちらも「ティラミス」で、見た目も似ていれば、ビンについたマークも、猫がマスクをつけマントを羽織っているイラストも、名前までがかぶっている。SNSではたちまち「パクリだ」という声が上がった。

   おととい20日(2019年1月)東京・表参道にティラミス専門店「HERO'S」がオープンした。ビンに入ったティラミスが売りだが、すでにそっくりなものがあった。それが、森アナが見せたものだが、これがなんともややこしい。

「本家」の「ティラミス」が名前を使えない事情

   そもそもは2012年に、シンガポールで創業した「ティラミスヒーロー社」のオリジナル、ビン詰ティラミスだ。アイマスクにマントの猫のキャクターには「Sir Antonio hero」という名前が入っている。2013年に日本に上陸するや、デパートや駅の売店で大人気となり、話題となった。

   一方、おとといオープンの「HERO'S社」は、2018年6月の設立。同8月にはブランド名の「ティラミスヒーロー」を商標登録した。シンガポール社は、日本での商標登録をしていなかった。そのため、「本家」の「ティラミスヒーロー社」は名前を使えなくなって、商品の名前も12月、「ティラミススター」「アントニオヒーロー」と変えざるをえなくなった、という変な話。

   「ティラミスヒーロー社」は先月(2018年12月)、公式サイトで、「私たちのオリジナルの『ブランドロゴ』がコピーされ、日本で使用できなくなってしまいました。大変残念です」と表明した。対する「HERO'S」はHPできのう21日、「ティラミスヒーローの商号・ロゴを取得しており、他者の商品とは関係ありません。混同に気をつけください」と書いた。「スッキリ」の取材にも、「特許庁が認めたものだ」という。

   いやはや、中国で日本のブランドの幾つかが、同じ手口で「本家」が使えなくなったのは記憶に新しいが、逆に日本で起こるとは驚きだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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