「てめえ、この野郎、なめんじゃねえよ。誰に言ってんだ、おめいはよお」と罵声を浴びせながら、学校の廊下で生徒の顔面を殴り、横転すると踏みつけ、さらに襟をつかんで廊下を引きずり回しながらまた殴っているのは、この都立高校の先生だった。
ネットに拡散された動画の映像では、先生が一方的に暴力を振るっていて、ケンカには見えない。暴行事件は授業中に起き、教室から飛び出してきた生徒たちが止めに入ったが、激高した先生はこの生徒たちへも罵声を浴びせた。
「ピアス外せ」に「なんでだよ」
いったいなにがあったのか。学校の説明によると、生徒に暴行を加えたのは、保健体育を受け持ち、生活指導も担当する50代の男性教員だ。15日午前11時過ぎ(2019年1月)、先生はピアスをつけている男子生徒に外す指導したが、言うことを聞かない男子生徒と口論になり、「廊下に出ろ!」となったらしい。「(ピアスを)外せよ」「なんでだよ」というやり取りが廊下に響いた直後、暴行が起きた。
殴られた男子生徒は口の中を切り、打撲を負ったという。このあと先生本人が校長に事態を報告し、学校は生徒の保護者に報告して、都教育委員会にも連絡した。
校長「体罰どころか暴力行為」
岡安弥生リポーターが校長の説明を聞いた。「体罰という言葉を使うのは学校の中だけですが、(今回は)暴力行為ですから、絶対にあっちゃいけないことだと思っています。適切に対処するとともに、今後、絶対に起こさないような学校にしていくことを全校職員の総意としてきちっと作っていかなければと思っています」
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「言葉によるコミュニケーションができていないんですよね。先生がまだ思春期、反抗期の高校生を殴っちゃダメですよ。言葉で包み込むのが教育だと思う」