ファッションブランド「KENZO」の創設者で、日本を代表するデザイナーの髙田賢三氏(79)が、韓国の製造販売会社代表に「詐欺だ」と訴えられた騒動で、髙田氏がカメラの前で初めて反論した。「違反行為をしたのは韓国の会社代表だ」と主張している。
争点は2つ。1つ目は韓国の会社代表のムン・ジヨン氏が「他人の絵をコピーしただけだ」と言う髙田氏のデザイン画の問題。
そもそもなんで民事じゃなくて刑事なの?
髙田氏によるとデザインは、明治から大正にかけて活躍した画家谷上廣南(1879~1928)の絵からインスピレーションを受けたもの。髙田氏本人も「大好きな画家・谷上廣南の絵に着想を得て、食器に配することでオリジナル作品に仕上がっている。珍しいことではない」と話している。
2つ目は契約内容の問題だ。
ムン・ジヨン氏の主張は、「2010年から3年間、食器用に独創的なデザインを毎年3つ提供するという契約内容で約1800万円払ったのに、最初の年しかデザインしなかった」というもの。
一方の髙田氏は「受け取ったのは約1200万円のみで、残りは受け取っていない」とし、さらに、「『KENZO TAKADA』の名前は使えないと契約書に明記したのに、無断で商標登録した」と主張する。しかも、食器だけでなく化粧品にも名前が使われており、CMなどで大々的に宣伝されていたという。
「勝手放題やっていますから、ムンさんを信じられなくなった。僕はもうどうしても一緒にやれない」という髙田氏と、「賢三の名誉を踏み潰すべきだ」と息巻くムン代表。終着点はどこにあるのか...。
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「この話、全部民事の話ですよね。今回のポイントは『刑事で告発されている』ってところです」
菅野朋子(弁護士)「そうなんですよ。この会社はなんで民事的に何もせずに、刑事で、しかも詐欺で訴えているのかな」
玉川「民事でうまくいかないから刑事で行ったとすると、無理スジな感じがします。聞いたような話だなあ」