扶桑社が発行した「週刊SPA!」(2018年12月25日号)で女子大生を大学ごとに「ヤレる女子大生」とランク付けした記事が問題になっている。発売から3週間たった今も波紋が広がり続けている。
抗議活動を行っている国際基督教大4年生の山本和奈さん(21)は「表現がどうであれ、女性をモノ扱いしているだけ。大学は勉強する場所で、未成年も多い。なぜ未成年をターゲットにするのか」と怒りを隠さない。
山本さんが投稿した抗議の動画には10日間で約5万人の署名が集まり、一連の経緯は海外メディアも多く取り上げた。
「帰国子女は考えることが違う」ってアリ!?
扶桑社は当初、「『より親密になれる』と表記すべき点を読者に訴求したいがために扇情的な表現を行ってしまった」とコメント。これに対し、山本さんは「学生のランク付け・性的に見るというところに全然触れていない。理解していないのではないか」と不信感を隠さない。
相次ぐ批判に「SPA!」編集部は改めて「女性の尊厳に対する配慮を欠いた稚拙な記事を掲載した」とHPで謝罪した。
山本さんら大学生らは14日(2019年1月)、扶桑社を訪れ、編集者と面談をした。
2時間に渡る話し合いの後に編集長が寄せたコメントは以下――。
「(前略)性的なことにまつわる特集をするときにどういった視点が必要なのか、山本さんらは外国に住んでいた経験から我々には全くない視点があった。今後の紙面に反映していきたい」
司会の羽鳥慎一「『外国に住んでいた人はちょっと私たちとは違うのね』ってことですよね。このコメントで、また話がワーッとなりそうです」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「編集部は、なんでダメなのか、本音で落ちて(理解して)ないですね。『だってそういう風に思っているじゃん、男は』って」
実は、筆者(女性)もアメリカ暮らしを経験した元「帰国子女」だ。帰国子女でもそうでなくても、女性や女の子を持つ親はみんな不快だ。大学に通う男子学生も不快なんじゃないかな? それがふつうの感覚。それもわからないなら、編集長、やめたほうがいいよ。