「色彩の魔術師」ともいわれた世界的デザイナー・高田賢三氏(79)が韓国企業から商標やネーム使用をめぐり詐欺罪で告訴された問題で、高田氏自身がきのう14日(2019年1月)、パリで初めてインタビューに応じ「商標権は売却していて使えないと何度も説明してきた」「高齢のため韓国には行けない」などと語った。
商標権はブランド会社に売り、デザイナーとしても引退
高田氏によると、「KENZO」や「KENZO TAKADA」の商標権は1990年代にブランド会社に売り、デザイナーとしても引退した。しかし、韓国側が商品やその広告に高田氏のデザインや顔写真を使ったため中止を申し入れたという。
これに対し、韓国食器販売会社のムン・ジョン社長は、高田氏とは2010年から5年間、高田氏の名前を使い、年に3回のデザイン提供を受ける契約を1740万円で交わしたのに、提供されたのは1回だけで、それも「他のデザイナー・谷上廣南氏のパクリだった」と主張。「会社が倒産した」として刑事告訴し、韓国警察は高田氏に出頭を要請している。
高田氏は「谷上氏のイラストは70年から80年前のもので、自分のアレンジに独創性がありパクリではない。商品に高田賢三作と伝える手段として名前を使ってもいいが、マークとしては使えない」としている。高田氏が韓国にいないため、現在は起訴中止の状態だ。
高初輔弁護士は「谷上氏のデザインは50年以上たっており、著作権侵害はない。漢字や仮名でも商標を思わせれば契約違反になるが、商標権の使用を高田氏が認めていないから、詐欺とは認定しづらいだろう。強制連行はできないのではないか」という。
キャスターの真矢ミキ「高田賢三氏が作ったという長いフレーズをどう扱うかですね」
司会の国分太一「これは難しいなあ」
契約書は、どちらからも公開されていない。