特別背任容疑で逮捕された日産の前会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留理由を開示する手続きが、きのう8日(2019年1月)に東京地裁で行われた。逮捕以来50日ぶりに公の場に姿を見せたゴーンは、「私は無実です」と語った。
東京地裁前には14枚の傍聴券を求めて1122人が列を作った。海外のメディアも多数詰めかけた。法廷で取材した日本テレビの岸倫子記者は「黒っぽいスーツに白いシャツで、頬がげっそりとこけている印象がありました。スーツのズボンがぶかぶかになるほど痩せていました」とゴーンの様子を語った。
手錠と腰縄をつけた状態で入廷し、自殺防止のためネクタイやベルトは着用を許されない。
「私は無実です。日産に損害与えていない」と10分間陳述
裁判所が勾留の理由を説明した後、ゴーンに対して意見を述べる時間が10分間与えられた。ゴーンは英語で「私は無実です」と語り、「一時的な担保を日産にお願いするということで、いっさい日産に損害を与えていません」などと容疑を否定した。
また、「私にとって日産は、家族の次に最も大きな人生の喜びです」と日産への思いも語った。
岸記者によると、ゴーンは傍聴に来ていたフランスやレバノンなどの大使館関係者に対し、視線を向けて目配せしていたという。
ゴーンの弁護人の大鶴基成弁護士(東京地検元特捜部長)は会見し、「もう少し慎重に捜査を進めてもらいたい。よく証拠を見て捜査を進めてもらいたかった」と"後輩たち"の捜査に不満を示した。会見後、弁護側は東京地裁へ勾留取り消しを請求した。
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キャンディ| 似顔絵 池田マコト