日産前会長のカルロス・ゴーン被告とともに逮捕・起訴された側近の前代表取締役のグレッグ・ケリー被告は、きのう25日(2018年12月)に保釈された。東京地検は東京地裁の保釈決定を不服とし準抗告を申立てたが、裁判所は退けた。7000万円の保釈金は即日納付された。
アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、ゴーンらのこの勾留理由の説明がないことを「島国根性丸出し」と断じ、「ニューヨーク・タイムズ」は「勾留中に自白させるのが日本流。外国のビジネスマンはいつ摘発されるか怖くて寝られない」と批判している。
日本人の長期勾留被告も保釈すべき
浜田敬子(「ビジネスインサイダージャパン」統括編集長)「容疑内容そのものより、捜査手法に対して海外から『おかしい』と指摘されているわけです。日本国内でも、勾留して精神的に追い詰められたうえでの自白は問題になっていますが、あらめて今回、海外から見てもおかしいんだと、すごく認識しました」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「日本の司法、検察の自白偏重は以前から指摘されています。今回の事件で、1つの事件なのに2つに分けて逮捕し、さらに3つに分けた。その分どんどん勾留期間が長くなるやり方で、自白を取ろうとする。今までは裁判所も一体となってやってきたのです。世界標準から『おかしい』となれば、変えていかなければならない」
検察に限らず警察も自白偏重の捜査手法は同じで、前時代的な人権無視の司法制度を変えるきっかけにすべきだろう。ただ、外国人のおエライさんだからを特別扱いというのはおかしくないか。だったら、長期勾留している日本人の被告もただちに保釈すべきである。