鈴木亮平が主演を務めたNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」最終回が16日(2018年12月)放送され、西郷隆盛の死で物語は完結したが、その最期の描き方をめぐりネット上で賛否が分かれた。
鹿児島・城山での政府軍との最終決戦で腹と足を打たれ、瀕死の状態になった西郷が登場したのは何と、西郷の死から8か月後の大久保利通の暗殺(紀尾井坂の変)や回想シーン、エンドロールを経て、最後の最後のシーンだ。息も絶え絶え、空を見上げると笑いを浮かべ「もう、ここらでよか」と言い残す......。
ネット上では、「素晴らしいラストでした」「泣けて泣けて」「通説とは異なっていたが、あれで良かった」といった好意的な意見があった一方、歴史に詳しい人からは厳しい批判が。
「暴走爆死はないだろう」「武士の死に様をファンタジーに」
「最期だけは通説どおりの切腹と思いきや、正に暴走爆死。取ってつけたような大久保の暗殺も余りに粗雑。慶喜や勝を使っての主人公アゲも不快。特に慶喜の『俺みたいに逃げりゃよかったんだ』のセリフはないだろう」
「最後の戦争がよくわかりません。『視察』と『刺殺』の聞き違いが戦争になったわけ? 西郷は『日本人同士で戦争している場合じゃなか。外国の思うツボじゃ』と徳川幕府を諌めたし、『武士が威張っていられる時代はもう終わり』と言っていた矛盾を感じる。勇姿ばかりが取り上げられ、人を殺してまで何故戦うのか私には伝わってきませんでした」
「もっと深く西郷と大久保の友情が敵対心へと変わっていった経緯や時代背景を知りたかったが、読むならやっぱり原作の林真理子の『西郷どん』ではなく、司馬遼太郎の『翔ぶが如く』だろうと思う」
「期待してないのに、鈴木亮平君、ラストシーンで余計な事をした。笑顔で山を走り回ったりして変な最期。政府軍が切り込みをかけてる最中に、味方が大砲ぶっ放したり、おかしいでしょう。慶喜とフキが一緒にいたり、海舟が龍馬と西郷が一緒にいるとかほざくし、どこまでも気持ち悪い。大久保の死だが、切り込んだのは加賀藩士。西郷の首実験をしたのも加賀藩士。切腹したんだからちゃんとかけ! 武士の名誉を何だと思ってる! 死に様をファンタジーにしくさって!史上最低大河。四十年以上見てきたオヤジの感想だ」
(テレビウォッチ編集部)