第三者委がなぜ会見しないのか 体操・塚原夫妻のパワハラ「無罪」に誰が納得する?

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   体操女子の元五輪代表、宮川紗江選手(19)が訴えた、日本体操協会の塚原光男副会長・千恵子女子強化本部長夫妻による「パワハラ疑惑」について、協会は昨日10日(2018年12月)、「パワハラとは認められない」として、夫妻の一時職務停止を解き、復職させた。宮川選手は「信じられない」とコメントした。

第三者委「配慮に欠けたが、悪質ではない」

   この問題は今年8月、宮川選手が告発会見をして明るみに出た。発端は、速見佑斗コーチが宮川選手に暴力を振るっていたことで、塚原千恵子氏らが速見氏を宮川選手の指導から外したことなど。

   宮川選手は、速見氏を信頼している。宮川選手をナショナル・トレーニングセンターでの練習から締めだし、海外遠征のメンバーから外すなどしたほか、夫妻に「五輪には出られない」などとパワハラを受けた。夫妻が運営する「朝日生命体操クラブ」への移籍を狙ったものだとまで語っていた。第三者委員会が調査していた。

   ポイントは3つ。(1)コーチからの引き離しはあったのか。朝日生命クラブへの引き抜き疑惑については、第三者委は「認定できるだけの根拠なし」とした。

   (2)東京五輪強化グループから外れたなど、強化本部長の不当な扱いはあったか。第三者委は「パワハラの問題ではない」とした。

   (3)トレセンでの練習中、夫妻に呼び出され、「コーチの暴力を認めないと、オリンピックに出られなくなる」などと告げられたことについては、「配慮に欠ける部分はあったが、悪質なものとは認められなかった」と結論づけた。

   これを聞いた宮川選手は、「ちょっと信じられない。なんでこんな結果になるのか」とコメントした。宮川選手は12月から、徳洲会体操クラブが練習場所を提供して、練習しているという。

「宮川選手は相当やりにくい立場になる」

   キャスターの加藤浩次「パワハラを断定できないという。そもそもは、速見コーチの暴力で、これをやめさせようとした。宮川選手は、コーチとの関係は良好だという。根本の入り方がちょっと違う」

   ロバート・キャンベル(元東大教授)は、「パワハラとは何か。パワハラでないのなら、なんだったのかを示さないといけない。会見に第三者委から誰も出ていない。報告書の中身を見たい」

   箕輪厚介(冬幻舎編集者)「これから宮川選手は相当やりにくい立場になる。メディアも含めて監視していく必要がある。第三者委のさじ加減ひとつ。不適切が何なのか、パワハラが何なのかをはっきりさせないと、言われたままになる」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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