巡業先で付け人に暴行を加えて7日(2018年12月)に引退を表明した元貴ノ岩の騒動について、元貴乃花親方が初めてテレビの取材に応じた。貴ノ岩とは「最低10年は顔を合わせない」と明言した。
「あるまじき行為」「言語道断」「引退ですむ話ではない」と取り付く島もない様子の元親方。語り方は静かだが底知れない怒りを感じる。
引退会見前にかかってきた電話も無視
暴行の要因について聞かれると、首をかしげながら、「今の師匠も優しい方ですし...。私の存在が一番怖かったと思うので、抑えが効いていなかったかなと思います」と話した。
今後の関係について聞かれると「10年はダメです。どんな状況でも一切会いません。来ても帰します」と厳しい。
引退会見の前、貴ノ岩から電話の着信があったというが、それにも元親方は「出なかった」と、冷たく突き放したことを明らかにした。
「初めて日本の人に認められるモンゴル人力士を目指しなさいと言った意味がまだ分かっていないと思う。10年は外の世界で修業しないといけない」
今後、元貴ノ岩の人生はどうなるのだろうか?
「部屋を応援できるようになりたい」と会見で話した元貴ノ岩。しかし、その道も簡単ではない。東京相撲記者クラブ会友の大隅潔さんによると、親方が頼めば部屋のコーチをすることは可能だが、場所への同行は不可。日本国籍の取得や相撲協会が管理する年寄株の取得などが必要なので、親方になることはできない。
石原良純(タレント、気象予報士)「突き放すんですね。厳しいですね」
山口真由(弁護士)「思い入れがあった力士だったのでしょう。貴公俊の場合は幕下からやり直した。辞めるという決断もあるが、更生してもう一度頑張る力士の姿も見ていきたいです」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「元貴乃花親方の『相撲原理主義』が相撲界には受け入れられなかった。それが(一連の騒動の)すべてに繋がっている感じがする。ご本人は、それはそれでいいと思っているのかも知れないけど」