万引き常習で執行猶予4年の元マラソン女子代表 摂食障害との凄絶な闘いの末、「病的窃盗」に

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   「本当に申し訳ございませんでした」と涙ながらに深々と頭を下げた。万引きをしたとして窃盗の罪で懲役1年執行猶予4年の判決を受けた元マラソン日本代表選手の原裕美子さん(36)がきのう3日(2018年12月)、判決後に記者会見をした。

   原さんは今年2月(2018年)、群馬県太田市のスーパーでキャンディーなど約380円相当の万引きをした窃盗罪で問われた。実は去年11月(2017年)にもコンビニで万引きし、執行猶予付きの有罪判決を受けていた。

「好きだから走るのではなく、怒られないために走る」

   2005年、名古屋国際女子マラソンで初優勝するなど輝かしいキャリアを持っていたが、その裏では病気との凄絶な闘いがあった。本人が次のように語る。「これは食べちゃだめだ、これは半分残しなさいといわれ、人としてというよりも、ペットをしつけるような感じ。走るのも好きだから走るんじゃなくて、体重を落とすため、怒られないために走る」。 食べては吐く摂食障害に悩まされ、現役引退後に続き、この摂食障害をきっかけに発症したのが「病的窃盗」だった。興奮で不安を吹き飛ばすために衝動的に万引きを繰り返す精神疾患だ。「取ったら捕まる、捕まったら、この苦しみから解放される」と、これが万引きを繰り返した原因だと話す。

   スポーツライターの小林信也氏は「摂食障害に対して各競技団体が積極的に具体的な取り組みを行うことが必要」と指摘する。

   キャスターの伊藤利尋「万引きは決して容認できませんが、複雑な気持ちになりますね」

   若狭勝(弁護士)「執行猶予中は、特に情状酌量すべき事案の場合はもう一度、チャンスを与えることが認められています」

   原さんは最後に「再犯しないことを心に強く持ち続けて、これから生きていきたいと思っています」と述べた。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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