貴景勝が初優勝 父と二人三脚でつかんだ栄光 『巨人の星』の星飛雄馬と一徹のような関係だった

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   大相撲九州場所で小結貴景勝が初優勝した。幕内最年少の22歳。だが、表彰の土俵上でも、インタビューでも、パレードでも全く笑顔を見せず。「勝って驕らず、負けて腐らず、感情を出さない力士になりたい」。父、佐藤一哉さん(57)の教えだという。

無言なのは「泣くな。感情を抑えないとダメ」という父の教え

   今場所は、3横綱1大関が休場という異例の展開だが、貴景勝は初戦から勢いがあった。2敗目を喫した高安戦も、勢いでは勝っていた。千秋楽も錦木を破って、支度部屋で高安との決定戦に備えていた。その高安が敗れたとの知らせを聞いても、笑顔は見せなかった。

   優勝インタビューでは、「(父の恩を)少し返すことができてよかった。弱い自分が出そうになりましたが、あきらめずによかった」と言った。

   小学2年生から、空手の指導者だった父との二人三脚で「プロの相撲取りに」と頑張ってきた。「相撲に関して怒られない日はなかった。常日頃から、プロで活躍するためと言われてきた。ほっとしています」。感情を出さないのは、「泣くな。感情を抑えないとダメ」という父の教えだ。

   とくダネの取材に応じた父一哉さんは、客席で「優勝」を知り、「君が代では涙が溢れた」そうだ。息子は前日、母に「明日は勝つから見てて」「育ててくれてありがとう」というメッセージを送っていたという。

本名の貴信は、貴乃花と信長からとった

   一哉さんによると、本名の貴信は、貴乃花と信長からとったという。自分も息子も空手をやっていたが、判定で敗れたことから、「判定の試合は嫌だ」と小学2年から相撲を始めたという。

   小学6年の頃、大人と闘う映像があった。息が上がってもやめない。ヘロヘロになっても向かっていった。大きくなるため稽古の直後に食事をとるのは「ぶつかり稽古よりキツかったろう」という。ハンバーガー4つ、ハンバーグ3つ、特盛牛丼3杯だった。6年生で90キロあったそうな。

   キャスターの小倉智昭が「父親は泣いたっていいと思うんですが」と一哉さんに話しかけると、「ありがとう。最高の親孝行です」と語った。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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