役員報酬過少申告の疑いで19日(2018年11月)、東京地検特捜部に逮捕されたカルロス・ゴーン日産自動車会長(64)は、2010年から14年までの5年間で50億円の所得を隠していた。受けとった報酬はわかっているだけでも「トヨタ会長の3倍以上」(コメンテーターのロバート・キャンベル)というから驚きだ。
あまりに額が大きく、普通とは違う動機があった?
何が問題なのかを菊地幸夫弁護士が解説する。「広く投資を募って運営する株式会社は、事業内容や役員報酬を投資家に公開しなければなりません」。ゴーン会長の報酬は5年間で49億8700万円と記載されていたが、実際には99億9800万円あったという。「少なく申告して優良な会社と見せかけた。虚偽記載の容疑と脱税の可能性もある」という。
前田裕二(ライブ配信サービス会社代表)「あまりに額が大きく、普通とは違うモチベーションがあったのではないか」
ゴーン容疑者がやはり会長を務めるフランスのルノーでは、15%の株を持つフランス政府が高額報酬を批判し、会長職を更新する代わりに報酬を30%カットすることになった。
ロバート・キャンベル(日本文学研究者)「日産はこうした情勢を見ていた。日本でも今年(2018年)6月から内部通報者を保護する制度が始まり、環境がととのっていた」
司会の加藤浩次「そういうものも動いているということですね」
菊地「ゴーン側は当然争ってくるだろうから、今後は捜査の裏付けと嫌疑が広がるか、共犯がいるかが焦点になります」
日産は22日の取締役会でゴーン会長の解任を提案する。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト