タイ・バンコクの両替所。半ズボンで目出し帽を被った日本人男性が中に押し入ろうとする。しかし、ドアには鍵がかかっている。目出し帽を脱いで丁寧にノックする。従業員は不審に思いながらも鍵を開けると、男はバッグからナイフを取り出し「ギブ・ミー・マネー」。驚いた従業員は別の部屋に逃げ込んだ。
強盗に入った部屋に閉じ込められ「ヘルプ・ミー!」
男はドアをロックされたと思ってか、すぐ外に出ようとするが、開かない。カウンターを何度も飛び越えたり、戻ったり右往左往。引き出しを物色するが、金は見当たらない。パニックになり、従業員が逃げ込んだ扉をノックし助けを求める――。
しかし、従業員が出てくるはずがない。そのまま駆け付けた警察官に強盗未遂の疑いで逮捕された。男は千葉県出身のS容疑者(33)。4つの防犯カメラに一部始終撮られていた。先週の10日(2018年11月)のことだ。
動機について「帰国するための金が必要だった」といっている。11月1日に観光目的で入国したが、所持金は12万円だった。ナイフは日本からもってきたという。目出し帽は現地でニットを買い、ナイフで目のところを切り開いた。処罰は最長3年の懲役刑という。
現地の人たちも「まさか日本人がこんなことをやるとは」「強盗じゃなくて、うちに来れば貸してあげたのに」とあきれ顔だ。
野上慎平「まあ、なんともお粗末な犯行です」
司会の羽鳥慎一「笑っちゃあいけないけど、笑うしかないですね」
野上「S容疑者は、日本に帰りたくないとも、言っているそうですが、想定外の3年間になってしまうんじゃないかと思われます」