穂積隆信「積木くずし」ゲラ刷りで読んだ36年前・・・本がヒットして始まった本当の家族崩壊
貴乃花応援団の週刊文春が、日馬富士の暴行事件のようなことの再発を防止する委員会が、モンゴル勢の緊密な関係に疑義を呈し、「当該力士(モンゴル力士=筆者注)は、二律背反の関係が生まれるなど難しい立場に置かれることになり、本来的に期待される行動が取れなくなる危険がある」と、最終報告書に書いていると報じている。
これは貴乃花のいい分とほぼ合致する。貴乃花は正しかったというのだ。少し遅すぎたきらいはあるが。
大ベストセラー「積木くずし」を書いた俳優の穂積隆信氏が亡くなった。享年87。1982年、私は婦人倶楽部という編集部にいた。これは穂積氏からゲラ刷りをもらって読んだ記憶がある。
インタビューも最初ではなかったか。中学1年だった一人娘の非行を赤裸々に綴り、テレビドラマにもなった。週刊新潮によれば、300万部も売れ印税は3億円だったそうだ。
だが、穂積家の積木くずしは、この本が出た後、本格的に始まった。娘は「自分の恥でいい思いをした」とより反発し、穂積氏も表で見せる俳優の顔と、家で見せる顔はまったく違っていたようだ。
妻と娘がカネを持って出奔。離婚し再婚するが、娘がそこへ転がり込む。元妻は自殺し、娘も覚醒剤のためか、腎臓病を患い35歳の若さで亡くなる。再婚した妻も脳梗塞で倒れ、一昨年亡くなった。穂積氏もたった一人で寂しく亡くなったそうだ。多少、袖すり合った人だけに・・・。合掌。
シリアの過激派組織に拘束されていた安田純平さんが無事帰国した。過酷な状況にもかかわらず生き抜けたのは、不屈のジャーナリスト魂だったのか。英雄ではないが、すごい人である。まずは、よかった、おめでとうといいた。