シリアの武装勢力に拘束されていたジャーナリストの安田純平さんが3年4カ月ぶりに解放され、昨夜25日(2018年10月)に帰国した。迎えた家族と再会し、母親が作ったおにぎりときんぷらごぼうを食べたという。
会見した安田さんの妻・深結さんは「駆け寄って抱きついた。あったかいお風呂に入り、お布団で寝てほしい」と話し、「可能な限りの説明をする責任がある。折を見て会見する」という安田さんのメッセージを代読した。
「韓国人」と名乗らされた謎
いくつかの謎もわかってきた。7月に公開された動画で「韓国人のウマルです」と名乗った理由は、「日本人と名乗ると、監禁場所がバレる可能性があるので、実名を語ることを禁止され、韓国人だと名乗れと命じられた」と説明した。
国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長は、「思い出すことが大きな心的負担になります。PTSD(心的外傷後ストレス障害)は加害からの離脱後のほうが深刻」と話した。
テレビ朝日解説委員の玉川徹は「背後に銃を持った人間が2人いて、言わされているのは明白。なのに"韓国人"だと話したことに反応した人たちは恥ずかしいと思うべきです」と話す。
作家の吉永みち子「安田さんはジャーナリストなのだから、伝えるべきことは必ず伝えると思いますよ。体は元気そうに見えますが、3年4か月のストレスは計り知れない。体力・気力が回復するまでは、負担になることは避けてほしい」
玉川は「安田さんが本を書いたら、『儲けやがって』という人が出てくると思うが、彼はプロなので、批判は当たらないと、今のうちに言っておきたい」