ご当地アイドル自殺!ほかにもありそうな「少女こき使って金儲け芸能事務所」
愛媛県を拠点にして活動していたご当地アイドルグループ『愛の葉(えのは)Girls』のメンバーだった大本萌景(ほのか・16歳)さんが、3月21日に自殺した。
なぜ自殺をしなければならなかったのか、真相を追ってきた母親たちは、萌景さんが所属していた事務所の佐々木貴浩社長(50)などのパワハラや過酷な労働環境が背景にあったとして、計約9200万円の損害賠償を求めて訴訟を起こしたのである。
週刊新潮によれば、遺族側の弁護士は、自殺につながったトリガーは、自殺する前日、母親とともに事務所を訪れた際、それまで学んでいた通信制ではなく、全日制の高校に転学するための費用約12万円を借り受けるはずだったのに、事務所スタッフが「おカネは貸せない」と断ったことだという。
そういわれた後、彼女は自殺の方法について調べ始め、その夜の11時ごろ、佐々木社長から電話で、「(グループを)辞めるなら1億円払え」といわれ、ついには自殺という手段を選んでしまったというのである。
佐々木社長のいい分は180度違う。そもそも2019年8月に萌景さんとは契約満了になり、辞めることは前から決まっていて、事務所側も了承していた。だから、あの夜の電話で辞める辞めない、辞めるなら1億円だせという話になるわけがない。
自殺前夜に話したのは、「お母さんと話し合った結果、全日制の学校に行くのは辞めた」というので、「高校には行ったほうがいい」と何度も説得をしたというのである。事務所のスタッフがおカネを貸すのを留保したのは、その前に母親から電話があり、娘が門限の22時までに帰らない、いうことを聞かないというので、スタッフがそのことを叱責し、もう一度社長としっかり話をしなさいといい、彼女が生活態度を改めたら渡すつもりで、カネは用意していたという。
週刊新潮によれば、佐々木社長は以前、ショーパブを経営して成功したことがあるそうだ。それに、母親によると、娘が社長と話している時、携帯のスピーカーを通して「誰にものを言いよるんかわかっとるんか!」と怒鳴る声が聞こえてきて、娘が泣いていたことがあったという。
ショービジネスの世界に入った多感な少女が、彼女たちを働かせ、カネを稼ぐ手段としか見ていない事務所スタッフや社長に絶望して、死を選んだという図式が見えてくるが、本当のところはどうだったのだろうか。
AKB48やアイドルグループに所属している少女たちが、次々に「卒業」している。次の高みを目指す子もいるだろうが、多くは芸能界の醜さや大人たちの狡さに気が付き、離れていくのではないだろうか。
萌景さんを自殺にまで追い込んだものはなにか、知りたいものである。