萩原慎一郎「歌集」に励まされた!いじめ、非正規雇用に落ち込みながら残した1000首

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   一冊の歌集がいま異例のヒットとなり、話題を読んでいる。昨年6月(2017年)に32歳で亡くなった萩原慎一郎さんの「滑走路」だ。萩原さんは学生時代に受けたいじめや非正規として働く経験をもとに短歌を創作した。

   田中泉キャスター「創作の根源にあるのは、いじめという不条理な事態が招いた非正規という境遇です」

   夢や恋、同じような境遇の人たちへのエールも歌っており、読者は「はげまされた」と話す。生前、1000首以上の短歌を残しており、「牛丼屋」「消しゴム」など身近な題材も歌っていた。

俵万智の和歌に出会って、自分でも詠んでみたい

   萩原さんがいじめを受けるようになったのは、受験をして入学した中学校でだった。大好きだった野球の部活に入ったが、そこでカバンがゴミ箱に入れられたり、「顔が気持ち悪い」など言葉の暴力を受けた。そんななか、たまたま俵万智の歌集を読んで、自分でも短歌をつくりはじめたという。

   高校でもいじめは続き、大勢の前に出られなくなった。卒業後は精神科に通院しながら、通信制大学で6年間学び、就労支援施設に通った。働きはじめたのは27歳で、倉庫管理や事務員などの非正規雇用の仕事だったという。

   30代前後に短歌の賞を受賞すると、その世界で評価されはじめた。しかし、母親に「普通だったら、(自分は)結婚や子供とかの年齢だよ。新卒の人たちが研修中にみんなで昼食をとってたり、赤ちゃんを連れてきた人を見て落ち込んだ」と話すなど、焦りも感じている様子だったという。

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