トルコのサウジアラビア総領事館で行方不明となったサウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏(60)の捜索のため、おととい15日(2018年10月)にトルコ捜査当局とサウジアラビア政府の合同で、サウジアラビア総領事館などを家宅捜査した。外交特権で守られている在外公館に現地警察が入るのは極めて異例だ。
アメリカのメディアは「トルコ当局がカショギ氏殺害を示す証拠を発見した」「遺体はバラバラに切断された」と報じている。
総領事は慌てて帰国
カショギ氏はアメリカを拠点に、サウジアラビア政府を批判する記事を書いている記者で、今月2日(2018年10月)、結婚手続きのためにサウジアラビア総領事館を訪れた後、行方がわからなくなっている。
総領事館内では、DNAサンプルの採取や血痕の有無を調べ、庭の土などが押収されたという。捜索は約9時間に及んだ。きのう16日には総領事公邸の捜索も行われる予定だったが、総領事がサウジアラビアに帰国したため中止された。
アメリカの複数メディアによると、サウジアラビア政府は「カショギ氏を尋問中に手違いで死亡させた」とする報告書を準備していたという。サウジアラビアでは報道や表現の自由がなく、昨年(2017年)だけでも約100人のジャーナリストが拘束され、電気ショックやむち打ちなどの拷問を受けた可能性が指摘されている。
日本も抗議すべき
司会の小倉智昭「事件が立証できない場合、うやむやで終わらせてしまうのでしょうか」
デーブ・スペクター(テレビプロデューサー)「トルコ政府は、入手した証拠をサウジとの外交取引に使うために公表していないという見方もあります」
深澤真紀(コラムニスト)「日本もこの問題について抗議の声を上げていくことが大事だと思いますね」