愛媛県のご当地アイドル「愛の葉Girls(えのはがーるず)」のリーダー大本萌景(ほのか)さん(16歳)が3月(2018年)に自殺し、その原因について、遺族はきのう11日(2018年10月)に会見を開き、「パワハラと長時間労働があった」と訴えた。
遺族は所属事務所の佐々木貴浩社長らに9268万円の賠償金を求めて、松山地裁に提訴した。
「辞めるなら1億円払え」
「愛の葉Girls」は2012年12月に結成された愛媛県のご当地アイドルで、「歌って踊って耕す」を売り物にしていた。ステージ活動だけでなく、愛媛の農作物のPRや物販、耕作放棄地を使った農作業を行っていた。
萌景さんは3年前に研修生となり、16年7月からレギュラーメンバーに昇格し、今年1月にリーダーになった。アイドル活動を続けるため、高校は通信制に入学し、通学は火曜日と日曜日だったが、イベントは日曜日に集中するため、学業との両立が困難になっていた。社長に「アイドルを辞めたい」と申し出ると、「辞めるなら1億円の違約金を払え」と要求されたこという。
愛の葉Girlsとしての活動は多忙で、早い日は朝4時半に集合、翌日の午前2時までつづくこともあった。週3回のレッスンもあり、拘束時間は平均して1日12時間を超えていたという。
月給は3万5000円(研修生はなし)と安く、規則に違反すると重いペナルティも課せられた。遅刻や忘れ物をすると1回5000円、禁止されている陰口をすると1~3万円、指定イベント欠席で1カ月の報酬を50%カットだ。
文
バルバス| 似顔絵 池田マコト