2016年に解散した韓流アイドルグループの元メンバー、ク・ハラさん(27)への「リベンジポルノ騒動」が韓国全土を揺るがす社会現象に発展している。
6日(2018年10月)にはソウル市内でリベンジポルノの抗議デモに1万5000人の女性が参加。大統領府のホームページの掲示板には、リベンジポルノ加害者への厳罰化を求める訴えが殺到し、現在22万人を超える賛同者が集まっている。
発端は9月13日、ハラさんと元交際相手の男性の別れ話の席での出来事だ。男性が、逆上したハラさんから一方的に暴行を受けたとして警察に通報、傷だらけの自分の画像を公開した。一方のハラさんも翌14日、「彼も暴力をふるい、入院治療を受けている」と主張。双方とも警察で事情聴取を受けた。
防犯カメラに映っていたのは...世論は180度転換
最初は「(元恋人の)写真を見るといくらなんでもやりすぎ」「ハラは自分も被害者になりたがっている」など、ネット上ではハラさんには冷ややかな声が多かった。
が、4日、ある動画の公開をきっかけに風向きは大きく変わる。
それは、暴行直後とされるエレベーターの防犯カメラの映像だ。傷を気にして鏡を見る男性と、床に座り込む女性の姿が映っている。韓国メディアによると、元恋人は別れ話の中で、ハラさんの性的な動画の存在をちらつかせ、「タレント人生を終わらせてやる」と脅迫。座り込む女性はハラさんで、動画を削除するように懇願し、土下座していたと見られている。
これで、批判の矛先は一気に元恋人に向けられた。
韓国芸能ウォッチャーのヒョンギさんは、女性へのデート暴行などが横行する韓国の人権問題を指摘。「これをきっかけに、ク・ハラ法という新しい法律を作ろうという話も出ている」と話す。
倉田真由美(漫画家)「リベンジポルノは終身刑に等しい。厳罰化が必要です。子どもたちには、性的な画像は絶対に撮っちゃダメと伝えたい」
堀尾正明(アナウンサー)「しかし、いくら芸能人とはいえ、個人的な恋愛のもつれから20万人を巻き込むムーブメントが起きるなんて、日本と韓国の世論のの違いをまざまざと見せつけられた気がします」