ノーベル医学生理学賞が1日(2018年10月)に発表され、京大特別教授の本庶佑(ほんじょ・たすく)さん(76)が受賞した。
本庶さんは、免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質「PD-1」を発見、がん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につなげた。免疫を抑える働きを阻害することでがんを治療する画期的な免疫療法を確立した功績が評価された。
研究の喜びについて「多くの人が石ころだと思って見向きもしなかったものを拾い上げ、ダイアモンドであることを実証すること」と語る本庶さん。会見では「(患者から)あなたのおかげだと言われる時があると、自分の研究には意味があったと実感してうれしい」とも語った。
「研究者は好き勝手やって給料もらえる、いい職業」
幼いころから数々の天才伝説を持つ本庶さんだが、その強烈なリーダーシップを物語るエピソードがある。教授時代、費用が掛かりすぎる実験を後回にした教え子に対し、「バカ野郎!金なんかどうでもいい!必要ならわしの家を売ってでも金を作る。だから金が理由で実験ができないなんて言うな!」と叱ったというのだ。
本庶さんは、番組の最後、数分間だけ生出演した。
司会の真矢ミキ「若い研究者に伝えたいことは?」
本庶さん「研究っていうのは、みんなが思っているほど苦しいものじゃなくて、非常に楽しい。自分が知りたいことを好き勝手やって、給料をもらえるわけで。何時に出てっても何時に帰ってもいい。自分が好きな時に休めるし、いい職業です」
堀尾正明(アナウンサー)「阪神タイガーのファンと聞きました。今5位と6位をウロチョロしていますが、どうすれば強くなると思いますか?」
本庶さん「まず指揮官の交代ですね。あとは藤浪をもっと活用しないと」
研究について語るのと同じトーンで阪神タイガースについて語った本庶さん。何事にも熱い姿が垣間見えた。