日本相撲協会は貴乃花親方の「引退届」を、「退職届」ではないからと受理を拒否している。貴乃花の弁護士は「引退を退職と読み替えてほしい」と上申書を提出したが、芝田山広報部長は「引退届に二重線を引いて退職届と書けば、書類は揃う」と、あくまで「退職」を申し出ろという。いったいなにが問題なのか。
貴乃花は「規約に明記されているのは『引退』なので使わせていただいた」としている。「規約」とは「協会員規約」のことで、部屋の所属力士の転属先について、「師匠が死亡または引退し継承者があった場合は」、親方同士の話し合いで決めるとしている。しかし、「契約を解除されたものに所属する力士は」、転属先は理事会で決めると明記されているのだ。
日刊スポーツ静岡支局長・柳田通斉氏はこう解説した。「貴乃花親方は退職した場合に、自分の弟子たちが千賀ノ浦部屋ではない別の部屋に行かされてしまうのは嫌だという思いが強いんです。協会への不信感も手伝って、そうならないように、引退届と保険をかけているのかなと思います」
「退職届」とは弟子の転属先に違い
司会の国分太一「力士ファーストという意味でも、早く弟子の部屋を決めてあげたいですよね」
加藤シゲアキ(「NEWS」)「親方と協会、どちらの思いもうまく届いていない感じですよ。深読みのやり合いみたいで、あまりにも不器用。腹を割って話し合ってほしい」
堀尾正明キャスター「わざわざ会見の場で、手続きの不備をことさらメディアに向けて言うのは、貴乃花親方に対するイメージダウンを狙っているように見えてしまいます。八角理事長がいまだに何も言わないことにも違和感があります」