日本時間のきょう27日(2018年9月)未明、アメリカ・ニューヨークで日米首脳会談が行われ、日米物品貿易協定(TAG)の協議をスタートさせることで合意した。アメリカは日本の自動車輸出に対する関税引き上げ措置を当面発動しないことを約束したが、それと引き換えに農産品の関税交渉に入ることになり、日本は譲歩を強いられる形となった。
写真撮影の際、トランプ大統領は「われわれは貿易交渉に入ることになった。日本が長年望んでこなかったことだが、満足行く結果になることを望んでいる」と述べ、「もしそうならなければ・・・」と言葉を切って、意味ありげに隣の安倍首相に笑いかけた。安倍首相は「建設的な議論をすることを楽しみにしている」と応じた。
アメリカ・ファーストで「農産物もっと買え」「自動車は関税引き上げ」
約1時間半の首脳会談後に記者会見した安倍首相は、「幅広い分野で不公正な貿易慣行に対して、日米の協力を拡大する。私とトランプ大統領の強い決意を確認することができました」と成果を強調したが、農産品に関してはTPP(環太平洋パートナーシップ協定)と同程度の打撃を受け、かつ自動車に関してはTPP以上の約束をさせられる可能性を残しており、決して楽観視できない内容だ。
司会の羽鳥慎一「これ、大丈夫なの? というところがいっぱいありそうです」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「アメリカはナンバー1になるために、TPPを抜けたわけです。日本は2国間協議ではアメリカに勝てないから、みんなそろってTPPをやりたかった。2国間協議になったら、TPP以下になってしまうのは当たり前じゃないですか」