ヒグマが堂々と住宅地に入ってくる北海道の村 退治のハンターに払う予算が底を尽き...

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   民家が立ち並び、街灯が付いている中を、のっそりとヒグマが歩いている。カメラの方へ近づいてきて、一瞬立ち上がったが、そのまま山へ入っていった。撮影した人は、「距離があまりに近すぎて、車に退避しました」という。おととい23日(2018年9月)未明、北海道西部、小樽に近い島牧村でのこと。

   千走漁港があり、先週から漁のエサ「ホッケ」などが食べられる被害が相次いでいる。果樹園も荒らされ、先月(8月)には一晩でりんごが約100個もやられたが、これも映像があった。人が住むすぐ近くなのだ。

住民「鍵をかけて2階で震えていた」

   夏以降、目撃情報が増えている。ドライブレコーダーにも、車の前を悠々と横切る姿がある。夜中にガラス戸を破られた家もあった。

   午前3時頃、ガラスの割れるような音がしたので、隣接した小屋を覗いてみると、扉が破られていた。「クマだ」と気づいて、「家に戻り、鍵をかけて2階で震えていた」と主婦が言う。クマはさらに家に入ろうとしたが、二重扉だったので侵入されなかった。家が立ち並ぶ住宅街の真ん中だ。

   住民は「住んで45年になるが、こんなに近くまで出没するのは初めて」という。村民は昨夜(24日)開いた集会で、「爆竹を鳴らすだけじゃダメ」「一度来たところへは何度でもやってくる。捕まえて欲しい」と訴えた。

   だが村議会は、クマ退治のための補正予算を否決していた。村は毎年、クマ退治のハンターへの報奨金として300万円を計上していた。ところが今年は長雨の影響か、クマの出没が増え、猟友会の出動が相次いだため、底をつき、7月からの分もまだ払っていない状態だ。

   青木理(ジャーナリスト)「耕作地が広がってクマとの接点も増えるが、突き詰めれば高齢化と過疎化に行き着く。対策の取りようがない。他の地域でも起こりかねない」

   菅野朋子(弁護士)「ハンターは、ボランティアの側面もある。認定事業者とか、法律面での面倒は見られないものか」

   玉川徹(テレビ朝日解説委員)「似たような役割に消防団がある。実態はほとんどボランティアだ。ハンターもなんとかならないものか」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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