激しい選挙戦になると、必ずといっていいほど怪文書まがいのものがばらまかれる。その多くは、かつての週刊誌の記事の焼き直しだったりと、噂の域を出ないものがほとんどだが。
9月30日(2018年)に投開票される沖縄県知事選でも、先週、週刊文春が報じたように、2人の候補に隠し子がいるという情報が流れた。オール沖縄の玉城デニーはノーコメントだったが、自公推薦の佐喜眞淳はフランス留学時代に事実婚をしていた女性との間に息子がいることを認めた。佐喜眞陣営には一見不利に見えるが、男らしく認めたことで、大したマイナスにはならないだろう。
だが、今週の週刊新潮のカラーグラビアを見て、これは玉城陣営には相当なダメージになると思った。怪文書ではない。沖縄宜野座村にあるハリウッドスターの豪邸のような写真である。屋敷の前には屋内プールがあり、目の前には白砂青松のプライベートビーチが広がる。
週刊新潮によれば、敷地面積は5000平方メートル、建物は約140平方メートル、持ち主は玉城が所属する自由党党首の小沢一郎(76)だそうである。小沢がここを買ったのは2005年11月。当時はここは「原野」だったから、1平方メートル1万円。5000万円をキャッシュで買って、その後工事が始まり、5年前に今のような豪邸ができた。その費用は7000万円程だといわれているから、しめて1億2000万円になる。
さすが「永田町の不動産屋」(週刊新潮)といわれた小沢だけあるといいたいところだが、これを買った頃は、小泉政権下、<米軍との間で辺野古移設も盛り込んだ『在日米軍再編』の中間合意が行われた直後>(週刊新潮)だった。基地ができれば周辺の土地も上がると考え、<投機目的で買ったインサイダー取引ではないか>と"痛い腹"を探られても致し方ないのではないか。
週刊文春によれば、公明党が選挙のために学会員を5000人送り込んでいるが、序盤戦は翁長の「弔い合戦」を前面に出している玉木側がリードしているという。辺野古移転反対を掲げる玉城の後には小沢がいる。その小沢は辺野古移転で一儲けを企んでいた。真偽の不確かな怪文書の類ではないだけに、玉城陣営にとっては手痛いマイナス点にならなければいいが。
ニクソン引きづり下ろした米名物記者 今度はトランプ!「彼の理解力は5年生並み」
ニクソン大統領を引きずり下ろしたワシントン・ポストのボブ・ウッドワード記者が、トランプ大統領を批判した「Fear(恐怖)」を出版し、ベストセラーになっているそうだ。
彼は「トランプ大統領の理解力は小学5年生並み」だと書いているそうだが、驚いた。あの支離滅裂でその場限りのデタラメな政策を繰り出すトランプだから、理解力は小学校低学年ぐらいだと思っていたのに。
ニューズウイーク日本版によれば、ホワイトハウスの高官たちの行動の根底にあるのは、トランプが連邦政府やアメリカに大惨事をもたらす事態を食い止めるために、トランプの行動を制御するべきだという信念だと、ウッドワードは書いているという。
トランプにアサド暗殺を命じられたマティス国防長官は、部下に命令を無視するよう指示した。コーン経済担当補佐官(当時)も米韓自由貿易協定の破棄を阻止するために、この議題に関する大統領令をトランプの机から抜き取ったが、トランプは気が付かなかったそうだ。
トランプを罷免することはできる。副大統領と閣僚の過半数が「大統領が職務を遂行できない」と議会に申し立てを行えばいいのだが、今の上院はその機能を果たせない。それは<二大政党の1つ(共和党=筆者注)が、大統領の暴走に無関心を装っているからだ>(ニューズウイーク)。要は日本とよく似た状況にあるということだ。
そんなトランプからも愛想を尽かされ、総裁選中なのにロシアへと逃げ出した安倍首相だったが、プーチン大統領から突然、日本に「年内の平和条約締結」を求めるといわれ、茫然自失の体である。2島を返還してもらいたければ、先に平和条約を結べということで、これまで安倍がいっていたプーチンとの信頼関係とはいったい何だったのか。
トランプもプーチンもダメならと、今度は習近平にすがるそうだ。こんな人間を、これから3年もこの国のリーダーにしておいていいはずはない。