大坂なおみ快挙を支えた敏腕コーチ 「君は素晴らしい」「君ならできる」とほめ殺し

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   テニスの全米オープンできのう9日(2018年9月)、20歳の大坂なおみ選手が初優勝を果たした。「グランドスラム」(4大大会)を日本人がシングルスを制覇したのは男女を通じて初めて。しかも破った相手が女王、セリーナ・ウイリアムズ(36)、それも2-0のストレートだった。ニューヒロインの誕生に世界が湧いた。

   厳しい試合が予想された。セリーナは過去グランドスラムで、シングルス、ダブルス合わせて23回も優勝している。昨年(2017年)出産して復帰したばかりだが、当然のように決勝に勝ち上がってきた。

大谷翔平も「すごい刺激をもらった」

   大坂にとってセリーナは、「対戦するのが夢だった」という憧れの的。180センチの長身から放つサーブは210キロと男子並みだが、プレッシャーから時々子供のように不安定になり、崩れることがある。

   試合は意外な展開になった。これまでのセリーナは強烈なサーブを武器に、力で相手をねじ伏せる展開が多かったが、大坂はこれを跳ね返した。キレの良いボレーがライン際を攻め、セリーナを翻弄。6-2で第1セットを奪う。

   ここから波乱が始まった。主審が、セリーナがコーチの指示を受けたと判定したのだ。4大大会では、コーチは指示を出してはいけない。セリーナは「ズルをして勝つくらいなら、負けたほうがいい」と主審に食ってかかる。結局彼女は計3つの警告を受けた。会場は主審へのブーイングが止まなかった。

   しかし、表彰式でセリーナは、「なおみは素晴らしかった。ブーイングはやめましょう」といって、大坂を祝福した。大坂は、セリーナ・ファンに向かって「こんな結果になってしまって、申し訳ありません」とスピーチして大喝采。

   技術もすごいが、言葉が可愛いと評判だ。日本向けでは、「頑張ります」「おやすみなさい」「ペイシェンスはなんという、あ、我慢した」などとたどたどしい。

   エンジェルスの大谷翔平選手も「長い歴史の中で出来なかったことを達成した。本当に素晴らしい。すごい刺激をもらった」といった。

   元プロテニスの神和住純さんが、「セリーナに最後に勝ったのがすごい。グランドスラムに勝つ人は10代後半から勝つ。選手は試合で伸びる。今回は崩れなかった」

   何が彼女を変えたのか。昨年12月にコーチを変えたのが大きい。サーシャ・バインというドイツ人。33歳だが、セリーナのコーチを8年間も勤めていた。常に明るく前向きに励ます。

   別の試合での大坂選手との会話が残っていた。バイン氏「何にイライラしている?」大坂「全部」「よくやっているよ」「そうは思わない」「何も悪いことは起きてない」。さらに別の時でも「君は間違ってない」「君は素晴らしい」「君ならできる」

   テレビ朝日解説委員の玉川徹「彼氏に言われても、ぐらっとくる」(笑)

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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