北海道地震、政府が節電を呼びかけ 全道停電の影響がまだまだ続く

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   死者42人・安否不明1人(2018年9月10日午前、安倍首相発表)を出した北海道地震。ブラックアウト(一斉電力供給停止)による全道停電という事態を招き、市民生活が麻痺状態となった。電力は昨日(9日)までに、水力発電や本州からの配電でほぼ復旧したが、昼間のピーク時の需要は不足し、政府は企業や家庭に2割の節電を呼びかけた。正常に復するにはなお一週間が必要という。

東日本大震災のような計画停電は避けたいが...

   停電が解消した昨夜の札幌は、テレビ塔の明かりが消され、ススキノの繁華街もネオンの広告が消されていた。道内の国道やトンネルの明かりも一斉に間引かれ、ちょうど東日本大震災時の首都圏のような状態だった。それでもまだ、計画停電に陥る可能性があるという。

   今回のブラックアウトは、震源に近い苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所のダウンから始まった。同発電所は全道の需要のほぼ半分を担っていたが、3つの発電機が地震で破損して一斉に止まった。そのため激しい需給のアンバランスが起こり、他の3つの発電所の周波数が低下。機械の破損を避けるために、次々に自動停止してしまったのだった。

   影響は幅広く、交通、物流、医療などいたるところで大混乱が起こった。安平町の生乳メーカーでは、電気と水道が止まったため、絞った乳の殺菌作業ができなくなり、やむなく廃棄。これまでに25トン、損害は250万円という。震源に近い厚真町の牧場では、ストレスで牛の乳量が落ちた。

   また厚真町のジャガイモの保管倉庫では、600トンの箱が崩れ、出荷できずにいる。地震の衝撃で傷ついて腐り始めたもののあり、手作業で選り分けているが、計画停電で配送に影響すると、さらに出荷が遅れると心配していた。

   経産省は、北海道を60のグループに分けて、1回2時間の停電を考えている。苫東厚真火力の復旧には1週間はかかる。それまでは節電でしのぐということだ。

   テレビ朝日解説委員の玉川徹「60のグループにどういう優先順位をつけるのか。東日本の時でも、東京23区内でやるところとやらないところが出たが、どうしても不公平が出る」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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