朝のワイドショーとしては、トップできのう4日(2018年9月)に日本列島を襲った台風21号の様子を伝えなければならないとしても、昨夜から何度も流れた映像を繰り返し、「凄かった」「怖かった」としゃべるだけでは工夫がなさすぎる。
大阪市内や近郊では建物の屋根が飛ばされ、ビルの足場が崩れたという。四ツ橋筋にいた笠井信輔アナは「風に恐怖を心の底から感じた一日でした。地鳴りしたのかと思ったら、ものすごい風が襲ってきました。風速計が34メートルを記録したところで壊れてしまいました。それが1時間も続きました。風が吹くだけでビルのガラスが割れました」という。
京都では渡月橋の欄干が横倒しになったと、阿部悦子リポーターがいう。しかし、そうしたことは、視聴者はきのうからLIVEで見知っているのだ。
視聴者の投稿映像のほうがずっとリアリティ
司会の小倉智昭は「簡単に壊れた。風の威力がすごかったね。いやあ、怖いですね」といい、山崎夕貴キャスターは「あらゆる物が凶器になって、本当に怖いですね」というのだが、テレビを見てればわかる。視聴者が投稿した映像のほうが、ずっと恐怖感は伝わっている。
気象予報士の天達武史が「凹凸がいっぱいあるビル街を強風が駆け抜ける都市型災害の怖さです」と解説したが、だったらそれにどう備えなければならないかを取り上げるべきだろう。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト