金銭トラブルによりお蔵入り寸前となっている映画「一茶」に救世主が現れ、公開への望みが出てきた。
主演はリリー・フランキー、映画誌の期待度ナンバーワン
江戸時代の俳人・小林一茶の生涯を描く「一茶」は昨年(2017年)、公開予定で製作が進められた。大河ドラマを多く手がけた故・吉村芳之さんの初映画監督作で、主演はリリー・フランキーさん。映画誌で期待度ナンバーワンに選ばれるほど注目を集めたが、資金を提供する予定だった会社が昨年10月に4億円の負債を抱えて破産したため、資金繰りが悪化。
出演者、スタッフのギャラや撮影経費に多額の未払い金が発生し、ロケ地の長野県飯山市の地元業者が立て替えた宿泊・食事代、セット工事費なども払われず、地元は途方にくれ、映画公開の目処が立たない事態に陥った。
そこに名乗り出たのが、京都市で解体業など手がける「沖潮開発」の沖潮吉績社長だった。同社が飯山市と地元業者の未回収金分の2080万円を寄付したという。沖潮さんは、3年前に脳出血で倒れてリハビリ中に、この問題をテレビで見て知り、仕事に復帰できた今、映画の公開につながればとの思いで寄付をしたという。沖潮さんは「寄付がきっかけで上映までいけば非常にうれしい」と語っている。
古谷有美アナ「飯山市では、公開に向けて、まずは市内のプレミア上映などを考えているということです」